2009年11月30日月曜日

冬越しサナギ

先週、自宅の玄関にアオムシが寒そうにぶら下がっていました。
もう真冬になるので室内でレタスでもあげながら育てようと余計なことを思いついたのですが、翌日にはもうサナギになってました。
チョウチョはサナギのまま冬を越すということを始めて知りました。
今さら外には放置できないので、このまま春まで同居ということになりました。
「どこかで見覚えのある形・・」と今一度玄関を見てみると、すでにもう一匹「冬越しサナギ」がおりました。
ちょうちょの幼虫は野菜を食害するので害虫と嫌われていますが、顔をアップで見るとかわいくて殺せません。
数年前にアシタバを地植えしたら、予想以上にでかくなりすぎ焦りました。それを数週間でみるみるうちにハゲヤマした犯人はアゲハの幼虫でした。
5匹くらいいましたが、その食欲はすさまじかったです。
いよいよ葉が食べつくされ、エサをどうしようと気に揉んでいるとタイミングよくサナギになり、2週間後くらいに立派なアゲハチョウになってました。
親バカですがどのアゲハチョウよりもきれいに見え「やっぱりアシタバは健康にいいんだな」と勝手に納得していました。
しかし、カメラを向けると逃げられまくりショックでした。

2009年11月27日金曜日

イチゴのココ栽培 生育障害

生育障害を起こしていたジャンボイチゴは、先日植えかえをしてから少しずつ持ちなおしてきてます。このイチゴは、最初に植えてあった培養土からココ培地へと植えかえた時、試験的に根をばっさり切ってみたものです。
茎の部分が赤くなっています。葉の中心も赤黒くにじんだようになっていました。茎の赤い色素は「アントシアニン」です。
養液のみの水耕栽培で育てているジャンボイチゴです。上のイチゴと一緒にGETしたものです。こちらはハイドロシステムへ植えかえた時に根を切りませんでした。根元のクラウンが大きく肥りとても健康です。
もう花房も2房ついてます。
並べてみるとずいぶんと差が出ているのが一目瞭然です。
通常ならばアントシアニンが出ない部位に出て葉や茎が赤くなる症状は、室内栽培で真冬に夏野菜を育てていると出くわすことがあります。
それは典型的な「低温障害」の症状で室温や培養液の温度が低すぎると葉が赤く変色します。生長がストップしたり極端に遅くなります。室温と水温を暖かくしてあげれば改善します。
いま店頭で買えるイチゴの苗は来年の春からの収穫用です。
室内栽培だと今年買ったイチゴの苗でも、光や温度・湿度、肥料の配合比率を開花期(生殖生長)のサイクルに合わせられるので年内から「自宅でイチゴ狩り」も実現可能です。
今回は、買ったイチゴをすぐに開花期へ入れたので、根を切ったのが原因で体内の栄養バランスが崩れてしまったようです。

2009年11月26日木曜日

食べられるサボテン「サラダ菜」

食用でもいけるということで多肉ファンにも話題なハオルチアです。
とある農産物直売場でサボテン生産者さんの出店ブースに立ち寄った際に始めて知りました。
そちらのブースで、このサボテンを使ったサラダをご馳走になりました。クセのない味で粘り気のある葉汁がアロエの果肉に似ていて食べやすかったです。
このサボテンの有効成分を分析してもらったところ抗アレルギー効果や抗がん作用の成分が豊富に含まれているそうです。葉を切り取っても、すぐに増えるので日当りがよければキッチンガーデニングにも最適とのこと。
挿し木でも簡単に増やせるとお聞きしたので先日ひとまわり大きな鉢に植えかえた際に挿し木をとってみました。
でもこの生産者さんのサボテン・多肉はすべて実生(みしょう)育成,タネから育てているそうです。やっぱり挿し木のものよりも強い株になるそうです。
お店などでは「サラダ菜」で流通しているようです。
園芸名は「宝草」、学術名はHaworthia xcuspidata、ハオルチアとかハオルシアとか呼ばれてますが、すべてのハオルチアが食べられるわけではありません。
それにしても、どの植物も学術名はほんとうに読みにくい・覚えにくいのが多いです。

2009年11月25日水曜日

秋のきれいどころ

この時期、プラプラと歩いていると公園で菊の品評会と出くわします。
ちよっと得した気分です。
しだれ感がすてきな菊の盆栽仕立てです。
菊の盆景です。
岸壁の上にがっしりと根を張った大陸的な景色が目に浮かびます。
それにしても、根っこってすごいですね。
どちらかといえば菊は大菊の三本仕立てが主流ですが、花の高さを揃えるために植物ホルモンを利用するそうです。飛び抜けて伸びてしまった頂部(トップ)は、毎日なでたり洗濯バサミなどで優しくつまむと、徒長抑制作用のあるエチレンが働き伸長がストップするそうです。
野菜やお米の苗も発芽したら軽くなでると徒長せずにガッチリした苗になるとよくききますが、これもエチレンの働きです。
・・・夢中で写真をとっていたら、かわいい視線を感じました。
本日の見返り美人です。

2009年11月24日火曜日

わが町の植物工場

先週末,都内のとある展示会でとても魅力的な「植物工場」のブースと出会いました。
食料自給率UPへの解決策のひとつとして注目を集めている植物工場ですが、多く採用されているシステムが、こちらのような培養土を使わない水耕栽培や養液栽培です。
莫大な設備コストがかかるのが当たり前の植物工場と言われていますが,こちらのブースの水耕システムは,職人さんが考案されただけあって、とっても現実的なものでした。
その他の出展されていたブースも、地元の生活に密着したモノづくりをされている職人さんのものが多く、どなたも粋で自信とバイタリティーにあふれていました。
誰かの役に立つことを願いながら,こつこつと夢を形にするという生き方は素敵ですね。

2009年11月20日金曜日

共生はオイシイ!! ヘアリー・ベッチ

昨年に肥料原料が異常に値上がりしてしまい、一部の肥料は輸入がストップしてしまうほどでした。日本では食料だけでなく肥料原料もほとんどを輸入でまかなっているので「平成の肥料ショック」な事態でした。
そんななか、コスト高に悩む生産農家さんたちに静かに注目をあびたのが「へアリー・ベッチ」です。
見た目はいまいち華がありませんが、仕事はきっちりします。
先月、ヘアリー・ベッチの種をうっかり見つけてしまったので、外のバラの鉢に蒔いてみました。かなりずさんに撒いたので撒いたことなど半分忘れていましたが、とっくに芽が出てきていました。
かなりタフなヤツのようです。
窒素は私たちが呼吸している空気の80%近くを占めてますが気体のままでは植物は肥料として使えません。ヘアリー・ベッチは豆科で、豆科の植物は大気中の窒素を土壌に固定する微生物と共生します。
なのでヘアリー・ベッチを生やすと肥料代が節約できます。
その上、根が強く張るので他の雑草を抑えてくれ土もフカフカになるそうです。種を蒔いてから半年ほどで刈り込んで土に鋤き込めばすぐに分解され窒素源や微生物の活性源になります。しかも無機窒素ではなく有機窒素の形で作物に吸われるので、いろんなメリットにつながります。
・・・でも私の本当の本音は「 楽してたくさん花が咲いたらいいな!!」です。

2009年11月19日木曜日

バラのうどん粉病

この秋にGETしたアンティークバラの大苗「ロマンティック・レース」は、切り花で人気のバラです。
花が咲くのを楽しみにしているのですが、ツボミがつくと同時にうどん粉病が出てしまい困っています。生分解性の農薬や微生物資材などいろいろ試しましたが、数日後には他の葉に広がってしまっていました。
ふと目についたアルコールタイプの除菌ウェットティッュでカビている部分を拭いてみました。
3日後、うどん粉病が出てきてません。
新芽には出てましたが、これもすかさずウェット・ティッシュで拭きました。
これはなんて画期的なアイデア!と手前味噌状態でしたが、もうすでに実践している方がWEB上にはたくさんいらっしゃいました。
ちなみにこれはココ培地のミニバラです。うどん粉病発生中のバラの真横にあってツボミがついてても、びくともしません。
ミニバラはもともと大輪バラに比べて病気に強いですが、さらにココ培地だから抵抗力も落ちないようです。
大苗バラも花が咲き終わったら、買ったときの培養土からココ培地に植えかえしようと思います。

2009年11月18日水曜日

ロックウール栽培のタイニーティム

矮性ミニトマトのタイニー・ティムです。(大きくならない)
だいぶ実がついてきました。
気温が下がってきたので赤く熟するには時間がかかるかもしれません。
タイニーティムは湿気の多い真夏以外なら日本での室内栽培によく向いています。
今育てているプラントは根元からだいたい40センチほどしかありません。
コンパクトな樹勢なので室内でも蛍光灯タイプのグロウランプでじゅうぶんに光が足ります。
種まきから一ヶ月程度で花が咲き実つきもたいへんよく、肥料喰いではないので肥料も一代交配のトマトほどはいりません。
また、エアルームトマトなので自家採種ができます。とれた種からはおなじトマトが育つので毎年種を買わなくてもすみます。

2009年11月17日火曜日

新月に植えかえ

今日は,新月です。
ですから,イチゴを大きなポットへと植えかえます。
・・・なぜでしょう?
ココ培地を水で戻しています。
月のリズムは,植物の生長のしかたに大きな影響があるみたいです。
二十六夜(新月の6日前) から新月までの間、プラントの水分は地下部にさがり「栄養生長=生長期」に傾きます。
そのため、この期間に植えかえや定植をすると根に水分が多いのでうまく根づきやすいそうです。
植えかえ以外にも新月にするとよいことは、まだあります。
水分が幹や枝に少なく切り口が早く回復するため、果物や庭木の剪定。
樹木の伐採も新月におこなうと、ひび割れやカビに強い木材になるそうです。

2009年11月16日月曜日

雑草というなかれ〜その2〜

気づけば11月、秋も一気にグングン深まり深呼吸すると冬の空気のにおいがします。野の草たちが,まだ緑色で元気なうちに写真に収めておこうと思います。

本日の「The・ど根性」シソです。

こちらは、散歩していて発見したよそ様のシソですが、自宅の庭でも昨年にシソの種を撒きました。にっくきダンゴムシに食べられてボロボロの完敗でした。でも今年の春に、こぼれた種から勝手にいっぱい芽が出てきてダンゴムシにもやられてません。たった一代で環境に適応してしまうすごいヤツです。

雑草の代表格「ギシギシ」、タデ科です。

この写真のギシギシはまだ若いですが、実がギッチリとつく様子はまさにギシギシ。
この雑草もやっぱり生薬になります。根を羊蹄根-ヨウテイコン-といい皮膚病や便秘に効くそうです。葉はおひたしや和え物で食べることもでき、乾燥させてお茶にしても生薬と同じ効果があるようです。
こちらも雑草中の雑草「セイタカアワダチソウ」です。
セイタカアワダチソウは「できればご遠慮願いたい雑草」という悲しい評判です。根からの分泌物は他の植物の生長を阻害し連鎖障害を起こします。でもそれが過ぎれば、自らが出したアレロパシーのせいで自分たちの繁殖もストップしてしまうようです。
さらに悲しい・・・
一度根づくと駆除にも一苦労なので、ちょっときらわれ者のセイタカアワダチソウですが、なにかよいトコロがないか?とガンバって探してみました。

・・・ございました!!

花が開ききらないツボミの状態のセイタカアワダチソウを10センチくらいに切って乾かし、ネットなどに入れて薬草風呂にすると,大変よいそうです。

雑草のひと言で片づけられてしまう強い植物って、乾かしてお茶にするかお風呂に入れるかで、なにかしらに効いてしまうのでは? とも思えてきました。

2009年11月13日金曜日

バジル発芽とイチゴの障害

バジルの種を蒔きました。
先週「バジルを育てよう」と思ったら、種を探しまくるはめになりました。
販売されている種子には発芽保証期間があるため店頭から下げられる時期なのをすっかり忘れていました。シーズンレスの室内栽培をしていると、このような失敗をよくやってしまいます。
バジルは室内栽培のなかでも、イチゴと並んで人気のプラントですね。
ジャンボイチゴまんぷく2号のランナーから今年とれた子株です。
ただいまカリ欠乏症のようです。葉の中央が黒く染みたようになってます。
リンカリ肥料を葉面散布して様子を見ています。
ちらっと出ている新芽が開いた時に、正常な色をしてくれていればだいじょうぶだと思います。

2009年11月12日木曜日

なかよし

今日は植物ではなくて動物の話題です。
牧場やハーブ園で出会った動物たちのなかよしショットです。
なかよく爆睡、親子でしょうか。
モルモットが、ウサギになにかささやいてます。
モルモットは、ウサギの耳が気になって仕方ないようです。
ひとつの枝にこだわるロバとブタ。
ゆずりあうでもなく、ひとりじめでもなく、おたがいが枝の端っこで満足してます。この様子はしばらく延々と続いていました。
この枝にいったいどんな魅力が??

2009年11月11日水曜日

プチど根性

しばらくまえに「ど根性大根」が話題になりました。
世間の注目が集まったピークにその大根は誰かに折られてしまいました。
組織培養で復活を試みたと聞きましたが、
今現在はどうなっているのでしょう・・・

以前近所で発見した「プチど根性トマト」です。
牛丼屋さんの排水溝から、生えていました。


このトマトには、すでに花が咲いていました。
果たして、どんなトマトがなるのか楽しみにしていました・・・・・が、
一ヶ月後ふたたび訪れた時には、もう引っこ抜かれていました。
ひじょーに残念!!



近くの畑で最近発見した強者です。多分「冬瓜」だと思います。


無機質なフェンスに冬瓜の実だけがあるという様は、一瞬なにがどうなっていのるか理解できず「はっ」とさせられます。
でもフェンスは丈夫だし常時そこにあるものなので、キュウリなどの「つる性野菜の栽培」には「以外と有りかも」という気がします。

もっと驚きたいという時はこちらをどうぞ!!



2009年11月10日火曜日

収穫をたのしむ

朝、いつものようにメジロたちが柿を食べにきていました。
群れで行動する小鳥たちは、だいたい判断力のある度胸のよいコが先頭をきって食べにきて、そのあと仲間たちが次々にやってきます。
さらに要領のよいヤツが、このシジュウカラです。メジロが周囲の安全を確認して食事に入ると、シジュウカラは彼らを追い払って食べにきます。
スズメとはなかよく柿を食べてるメジロですが、シジュウカラは苦手なのでしょうか?
一際おいしそうだった大きな柿も、すでにヘタだけでぶら下がっている有様です。柿の木の下の鳥フン掃除が忙しい日々も、あと少しかも知れません。
我が家の柿をたのしんだ小鳥たちには、厳しい冬を元気に乗り越えてほしいと思います。
我々は、がんばって早々と成ってくれたイチゴをたのしみました。室内栽培だとカラスや虫に横取りされる心配なく、心ゆくまで完熟を待てるのがとってもいいですね。

2009年11月9日月曜日

キノコいろいろ

山歩きしていて、キノコが大量発生しているスポットを見つけてしまい大喜びでした。
まず森で出会ったのは「カワラタケ」。
青海波のような模様がとてもきれいなサルノコシカケの仲間です。
いちめんに生えていたのが、この「スギタケ」です。中毒を起こすということで、食べられません。このスポットは親子連れやワンちゃんもたくさん通ります。このスギタケの群生を発見したときは、両手ほどもある立派なスギタケの房が引っこ抜かれ、あっちこっちに散らばっていました。キノコを見つけたちびっ子達はきっと楽しいひとときを過ごしたに違いありません。
スギタケと、ゴージャスな帽子をかぶったクヌギの実です。
これは正体不明のキノコです。一見おいしそうに見えますが食べる勇気はございません。
白くかびているようなトコロから、またニョキニョキと生えてくるのだと思います。このキノコが生えているエリアは微生物がいっぱい住んでいるのでしょうか?
落ちている枝は分解が進んでいて地面は踏むとフカフカでした。
とっても気持のよい場所です。

2009年11月6日金曜日

ヒラタアブ-無農薬の強い味方-

自宅では無農薬でガーデニングを楽しんでいます。農薬を使わなくなってから年々やってくる虫の顔ぶれが徐々に増えていきました。
ちょっと前までは、いろんな葉っぱに穴をあけまくるバッタを狙ってカマキリが同じポジションでじーーーっと待ち構えていて、茶色になったり緑になったりと毎日忙しそうでした。
どの虫も愛嬌があって見飽きるということがないのですが、そのなかでも私の一番のお気に入りが、この「ヒラタアブ」です。寒くなってからめっきり姿を見せなかったのですが、今朝プラント達に果実酢を散布すると、どこからともなくやってきました。
このアブは花の蜜を吸いにきますが、ホバーリングしながら足場を探している様子がなんともかわいらしいのです。機嫌のよいヒラタアブは人差し指を差し出すと、指にとまってぺたぺたと味見します。そして、かわいいだけではなくアブラムシを退治してくれる無農薬栽培の強い味方です。
ヒラタアブの成虫はアブラムシのコロニーを見つけるとタマゴを産んでいくそうです。
幼虫のエサはアブラムシで、テントウムシよりも遥かに多くのアブラムシを食べプラントを食害することはありません。とても強い味方です。
無農薬でガーデニングするといろんな生き物を見られて楽しいのですが、ダンゴムシだけは許せません。あいつらは鈴なりになったイチゴが赤く色づくと誰よりも先にオヨバレをしてしまいます。悔しいので食べられたイチゴの端っこをかじると、またまた悔しいことにとてもおいしいのです。しかし今年は特策を見つけました。うまくいったら紹介します。

2009年11月5日木曜日

見元さんのビオラ

ハヤり・スタりのサイクルが速いのは、残念ながら園芸業界も同じようで花卉は毎年人気のカラーや花姿が変わります。特にシーズンもので一年草のビオラは、ガーデニングブームの昨今ではその回転が速いように思います。
そんな時流にもまったく揺るがない素晴らしい品種を生みだし続ける生産者さんのひとつが、見元園芸さんだと思います。まるで宝石のような色合いのビオラ達は芸術です。
じっくりと時間をかけて品種づくりをしているからでしょうか、毎年同じ品種を育てても、色合いにムラがなく丈夫で真冬でもたくさん花をつけます。ちょっと無理をしたF1品種が量産されるなかで、見元さんのビオラ達は際立っています。
夕焼けを思わせるようなこのビオラは、その色合いの通り「サンセット」
見知らぬ方から「種ができたらちょうだいね」と頼まれることもありました。結局実現しませんでしたが、翌年偶然とれた種を蒔いて咲かせたら、色も花の形もほとんど崩れませんでした。